遺された言葉たち
西行 「何事のおはしますをば知らねども かたじけなさに涙こぼるる」

【遺された言葉たち⑥】 西行の目の前に「おはします」のは、山や森、滝であり、ときに神社、お寺だったかもしれない。いやもっといえば、万物である。

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遺された言葉たち
富岡町慰霊碑 「原発事故さえなかったら……」

新しく建立された富岡町の慰霊碑。そこには、「原発事故さえなかったら……」の想いが刻まれている。

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遺された言葉たち
小林秀雄「女は俺が成熟する場所だった。書物に傍線をほどこしてはこの世を……」

書物に傍線をひいて世界を理解しようとするのは、観念の自然過程にすぎない。
これを「小癪な夢」として壊されたとき、人はなにごとかをつかめる。

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遺された言葉たち
武田泰淳「お前も気の毒な男さな。食べなければ、餓死するんだし、食べれば……」

【遺された言葉たち】③  ~刻まれ、今も消えない言葉~ 「食べ・生きる」ことが招く「罪」と「負い」

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遺された言葉たち
与謝野晶子「清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき」

【遺された言葉たち】② 二十歳前後でこの歌に出会ったころ、私は「こよひ逢ふ人みなうつくしき」との心情をとても抱けない情況にあった。

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遺された言葉たち
マルクス「君は愛をただ愛とだけ、交換できるのだ」

【遺された言葉たち】① ~刻まれ、今も消えない言葉~ 君は愛をただ愛とだけ、信頼をただ信頼とだけ、その他同様に交換できるのだ。 カール・マルクス『経済学・哲学草稿』(城塚登・田中吉六訳)  美しい宣言である。 「愛をただ […]

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